キャットフードに含まれるマグネシウムの含有量が多いと「尿石症になるから危険」なんて言われたりしますが、それは間違いです。
猫にとってマグネシウムは必要な栄養素の1つで、摂取量が少ないと健康被害を及ぼします。では、なぜマグネシウムが少ない方が良いと言われているのでしょうか?
今回は、猫とマグネシウムの関係と尿石症についてお話したいと思います。
マグネシウム摂取量が少ない方が良いと言われている理由は?

猫には「マグネシウムを抑えた食事が必要」と言われている理由なのですが、マグネシウムが尿石症の材料になるから予防策として「低マグネシウム」がすすめられているのです。
では、下記にマグネシウムが尿石症の材料になる理由を書きましたので見ていきましょう。
リンとカルシウムの関係
リンが多くカルシウムが少ないと、リンがオシッコに排出されてしまい、それがマグネシウムと結びつき尿石症の原因となります。
カルシウムとマグネシウムの関係
カルシウムよりマグネシウムを過剰に摂取すると、マグネシウムがオシッコに排出され、これがリンと結びつき尿石症の原因となります。
このように尿石症はマグネシウムだけが問題と言うより、リンやカルシウムも関わっています。他にも水を飲まないことが大きな原因だと言われています。
尿石症を予防するなら水を飲ますことが大事!

尿石症予防には、リン・カルシウム・マグネシウムのバランスも大事ですが、それよりも水を飲ませることの方が大切です。
安いキャットフードは別ですが、このサイトでおすすめしているプレミアムキャットフードは、AAFCO(米国飼料検査官協会)が定めている栄養基準はクリアしていますし、原材料や安全性に関しても高いのでおすすめです。
キャットフード選びよりも水を飲ませることを考えた方が良いのですが、なぜ水が良いのか?その理由を見ていきましょう。
水を飲ませていれば尿石症になりにくいのはなぜ?
尿石症は、尿のpHがアルカリ性か酸性に偏ることで石ができてしまう病気です。なので、水で薄めてあげれば尿石症になる可能性は低くなります。
分かりやすく例えを出すと、水に少量の塩を入れても溶けてしまいますが沢山の塩を入れると固まったままですよね?
尿石症はこれと同じ原理なので、水を飲ませていれば基本的に問題ないのです。
マグネシウムの摂取量が少ないと猫は病気になる

マグネシウムは猫の必須ミネラルの1つなので、摂取量が少なすぎると病気になる可能性が高くなります。
例えば、心疾患・育不全・筋肉の痙攣・食欲不振・嘔吐、あとは「糖尿病にもなりやすくなるのでは?」と言ってる方もいますがこれは定かではありません。
ただ、マグネシウムの摂取量が少なすぎると何かしらの健康被害が出るのは確かなので、猫ちゃんが健康なら低マグネシウムのキャットフードは必要ないと思います。
猫に必要なマグネシウムの基準はどれくらい?
では、猫ちゃんに必要なマグネシウムの基準はどれくらいが良いのか?と言うと、厳密にはよく分かっていません。
一応、AAFCO(米国飼料検査官協会)が定めている基準は
- 仔猫用:0.08%以上
- 成猫用:0.04%以上
となっています。
ドライフードは水分が少なく、猫ちゃんが水分不足になるリスクがあるため、マグネシウムの量が少なくなっています。(プレミアムキャットフードと呼ばれているフードは、大体0.09%前後の数値が多いです。)
ただ、マグネシウムの数値が少なくても、尿石症になってしまう猫ちゃんは沢山います。
これは猫ちゃんの体質も関係していますが、やはり水を飲まないことが原因なので、出来るだけ水を飲ませるよう対策してください。
まとめ
マグネシウムの含有量を気にしている飼い主さんは多いですが、今回お話したとおり、マグネシウムを気にするよりも「水を飲ますこと」を考えた方が尿石症予防になります。
健康なのに、予防として低マグネシウムのキャットフードを与えていると、尿石症以外の病気になることもあるので、基本は良いキャットフードを食べさせてあげて下さいね。
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